建築設計学科1年では、入学後2カ月で建築設計に関する基礎トレーニングをすませ、6月よりいよいよ本格的な建築設計トレーニングに入ります。まだ、入学後はまだ図面の写図などをしている学校が多い中、かなりのスピードと訓練量といえます。今回の課題は、和歌山県の実際の敷地に自分の「山荘」をつくるものです。建築設計では与えられた様々な条件の調査・分析をする必要があります。その中でも敷地の現地調査は欠かせません。今回は建築家の中平勝先生、吉井歳晴 先生、建築構造家の片岡慎策 先生と一緒にバスで現地に行ってきました。
「山荘」の設計は和歌山県紀ノ川市にある木村農園様のご厚意でミカン山をおかりして行います。敷地へは学校のある大阪市天満橋からバスで二時間ほどかかります。バスの中でも先生による敷地調査のレクチャーがおこなわれ、現地に着くとすぐにその実際の調査のやり方を説明です。
敷地とこれから設計する山荘の大きさがわかるように、ロープを張り空間を体験します。敷地図や地図を見ただけでわからなかったことが現地調査によって理解できたと思います。何より、建築設計がPCや製図板の上だけで考えるものでないことをわってもらうことが大切なのです。
調査の帰りには、大阪府泉南郡岬町淡輪にある「大阪府立青少年海洋センター」の建築見学をしました。この建物は1975年に竣工した宿泊研修施設で、大阪府建築部営繕室+坂倉建築研究所によると設計です。海洋の建築らしいフォルムと機能は、歴史的にも、建築的にも見どころの多いものです。先生方のレクチャーを熱心に聞いていました。
これからは調査の整理分析をし、いよいよ本格的に設計課題に挑戦です。
(文責 吉田)