建築学科意匠コースでは夏休みの恒例行事として建築合宿に出向きます。
昨年は福岡、大分県界隈。そして今年は長崎県に2泊3日で出向きました。
事前にしっかりとミーティングを行い、
見学場所やその資料、見学ルートやタイムスケジュール、予算配分、
見学先の事前予約など、すべてを学生中心で進めました。
出発直前、台風12号の影響により
まさかの飛行機欠航か!?と心配しましたが、
どうにか予定通りに出発することができホッとしました。
滞在中の3日間は天候に恵まれ、
汗だくになりながら坂の町「長崎」を堪能することができました。
いやいや、それにしても暑かった・・・。
到着初日は、白井晟一氏設計「親和銀行大波止支店」の見学からスタートです。
自由に見学ができる場所では無いのですが、
仕事の手を止めて我々のために丁寧に案内をいただきました行員の方々には
本当に感謝の気持ちでいっぱいです
建築学生はこのような方々にも支えて頂いているのです。
白井晟一氏の設計を堪能した後は路面電車に乗りながらのまち歩きです。
そして夕食後は恒例の「卒業制作テーマゼミ」がスタートです。
後期から始まる卒業制作のキックオフを行いました。
2日目は午前中にグラバー園や大浦天主堂を見学。
その後、この合宿のメインでもある「軍艦島(端島)」へ船で向かいました。
「明治日本の産業革命遺産」として
福岡県の八幡製鐵所などとともに世界文化遺産に登録されています。
長崎港より17kmほど沖合に位置する軍艦島。
かつては炭鉱として栄えた海上の人口都市です。
今は炭鉱も閉山し、誰も住まない廃墟となっています。
港に戻り、昼食後は長崎県美術館(隈研吾氏設計)、
長崎港ターミナルビル(高松伸氏設計)、
日本二十六聖人記念聖堂・聖フィリッポ教会(今井兼次氏設計)、
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(栗生明氏設計)の見学を行いました。
3日目の最終日、
午前中に長崎市外海地区に点在する教会建築をいくつか巡り帰路につきました。
日頃の行いが良かったのか!?幸運にも天候に恵まれた3日間の建築合宿。
海や山の近さがつくる景観やその環境、長崎が辿ってきた歴史や、
それを背後で支えてきた人物などにも触れることができた
中身の非常に濃い合宿となりました。
間もなく後期が始まるとともに卒業制作に取り組みます。
この合宿でつかんだものを存分に活かしてもらいたいですね。