毎年大工技能学科では、古くからの大工技術を使って木の加工をし、様々な作品を制作しています。
卒業制作作品には毎年力作がたくさんあるのですが、今回3名の学生さんが合同で作った「だんじり」がとてもよくできていて、「だんじり」が好き!という彼らの思いが物を見ているだけで伝わってくる物でした。
これはこのまま解体されるのはもったいない!!と、貰い手を探していたところ、
同じ大阪市北区内の「中津」という地域が引き取ってくれるということで、先日寄贈してきました。
中津は梅田から徒歩10分という都会のど真ん中でありながら、長屋が多く残り下町情緒溢れる町。
以前はここにも神輿があったそうですが、今はなくなってしまったので、令和の新しい祭りのきっかけになればと、「だんじり」の引き取りを決めてくれました。
「だんじり」の活躍する場は夏の祭りの時になりそうですが、まずは知ってもらうことから、ということで、
小学校の入口ホールに展示してもらうことになり、子供たちと一緒に組み立てるワークショップを行いました。
ワークショップの様子はPTA会長自ら撮影し、こんなに素晴らしい動画にしてくださいました!
動画制作ご協力 大阪市立中津小学校PTA
ホームページ:http://prvt.stars.ne.jp/nkt_pta/
完成形の「だんじり」はかなり大きいものですが、継手で組み立てられているので、写真のように部材ごとに分解できます。
分解された部材を中津地域にある工務店さんのご協力で、学校からトラックに載せて運びました。
「だんじり」を初めて見る子供たちも多かったようですし、ビスをほとんど使わず「継手」で木が組み上がっていくところを間近に見た子供たちの目はキラキラしていました。
近年、どこの地域に於いても祭りの担い手不足に困っており、
「このだんじりを見てもらうことで少しでも祭りに興味を持ってくれる人が増えたら」というだんじり好きの学生3人の思いで作られたこの「だんじり」が、
その役割を今後どんどん中津の町で果たしていくのが楽しみです。
※撮影時のみマスクを外しています※