ごあいさつ
本校の大工技能学科では、毎年実習の一環として木材を学生自身が加工し、実寸大に近い、建物の軸組み模型を作製しております。
今年度の大工技能学科の実習の中で、国指定重要文化財に指定されている吉島家住宅の軸組み模型(1/2スケール)を作成いたしました。
吉島家住宅と大工技能学科の関りは長く、毎年見学授業や、実測、軸組み模型の作製につきましても2回目(前回2012年)となります。また、その中で、吉島家七代目当主である建築家の吉島忠男ともご縁があり、ご自身の設計された資料の数々を拝見、借用させていただく機会を賜りました。
吉島は多作の建築家ではありませんが、どの作品においても多くの手書きの図面やドローイングが残っており、作品に集中し決して妥協しなかったことが、一目でわかる迫力があります。そしてその姿勢から生み出された作品は、無意識に居心地の良さが感じられる建物となっています。
本展示では、吉島の設計図やドローイング、模型などを通して、大阪工業技術専門学校および「建築家 吉島忠男」の魅力に触れていただければ幸いです。
大阪工業技術専門学校 大工技能学科 金子和宏