インテリアデザイン学科では、学外から講師を招いての勉強会や、学外へ出向いての見学会などを定期的に開催しています。業界の現在の空気をしっかりとキャッチしスキルを磨きながら、自分自身の今後の進路(キャリアデザイン)についてもしっかりと考える機会を設けています。
そして、今回は特別講義の第2弾、インテリアデザイナーの笹岡周平さん((株)ワサビ 代表取締役)をお招きし、ご自身の仕事事例や、仕事の流れ、笹岡さんが考えるデザイナー像など、幅広くお話をしていただきました。また、ご自身が読んで共感された本なども紹介していただき、学生達の良い刺激になったこと間違いなしです。
なお、この特別講義をコーディネートして下さったのは、本校の非常勤講師、木村吉成先生(一級建築士事務所木村松本 代表・建築家)です。
さて、笹岡さんは、「デザイナーはクライアントのビジネスパートナー」だと仰っておられました。クライアントの想いを徹底的にリサーチし、深く共感をしながらストーリーを構築。それを互いに共有しつつザインを進めているとのことです。そのために、笹岡さんお手製の、丁寧に創られた絵本のような「コンセプトブック」をクライアントに提示することがあるそうです。その貴重なコンセプトブックも実際にご持参してくださいました。(なかなか無いですよ!こんな機会は!
また、インテリアの仕事は「現在を深く知り、未来を提案すること。」だと。そのためには、社会の動きや流行にも敏感でなければなりません。
そして、「それらをしっかりと分析し、場の求めに応じて整える(スタイリング)ことができる技術が必要。その仕事はディレクターや編集者に近いものであり、仕事の7割近くを調整することに割いている。」と語っておられました。
だからこそ、もう1つのポイント、「エモーショナル アプローチ(感情を動かす技術)」がしっかりと活きてくるのですね。
今回の特別講義は、一冊の「デザインの教科書」を読んでいるかのような経験をさせていただきました。また、学生にとってもわかりやすく、学内で学んでいることの意味や、その先の進路を考える上での貴重な判断材料になったことだと思います。
■株式会社ワサビ
http://www.wasab.jp/index.html
(文責 大西)