インテリアデザイン学科では「空間デザイン」を学びの中心としてカリキュラムが組まれていますが
その空間を演出する「プロダクト」のデザインにも取り組んでいます。
さて、今回は通年の実習科目「デザイン基礎演習」を通じ「イス」のデザインに1年生が挑みました。
普段、何気なく腰を掛けている「イス」ですが
自分自身の「すわるカタチ」を意識しながら座っているのでしょうか?
なんとなく、そのイスに自分自身を合わせているのでは?
ということで、自分自身の「すわるカタチ」を発見し、実際につくってみることにしました。
そこで問題になるのが使う素材です。
手頃なところでホームセンターでも購入できる木材なんかが思い浮かびますが
そこをあえて「ダンボール」での制作です。
使い方次第で相当の重さにも耐えられるダンボール。
その特性を理解していないと、座った途端にグシャっと潰れることも・・・。
学生に配布されるのは、厚さ5mm、大きさは1500mm×1000mm。それが2枚だけ。
先ずは自分の日頃の生活から「すわる行為」を思い浮かべつつカタチを模索。
自分自身をメジャーで測りながらスケッチをしたり
模型をつくってみたりと試行錯誤を繰り返しました。
そして、悩み悩んだ末にようやく完成、学校近くの河川敷でお披露目です。
「おお~!そのすわるカタチ、わかるわぁ~!」
「ちょっとすわっていい?」
「すわるの怖いわぁ~つぶれそうや~。」
と口々に盛り上がりつつ、互いの作品を評価し合いました。
普段何気なく座っている「イス」ですが「どの地点から考え始めてつくるのか」を問うことで
まだまだ可能性があることに気付いてもらえた様子です。
この学びをしっかりと振り返り、春からの2年生に繋げてもらいたいと思います。