OCT建築学科Ⅱ部卒業の重山です。
昨年9月よりメキシコ州立モレロス大学建築学部3年次に編入し建築を学んでいます。
メキシコはスペイン語を公用語としている国です。
勿論、スペイン語なんて全く勉強した事がなく不安で一杯でしたが、少しの英語と勇気で、日本人1人に対してメキシコ人2万人の大学に飛び込みました。
当初、建築を学ぶ以前に語学が心配でしたが、そのような環境に身を置くことによって語学の上達も早く(まだまだ初級レベルですが)、今では建築コンペのプロジェクトに参加しています。
メキシコは社会環境、文化、習慣等、全てに於いて日本と異なります。
そのような違いから生まれてくる建築もまた、日本では体感する事が出来ない様々な建築があります。
今、参加しているコンペでは、メキシコの貧困の差から生じる社会問題に於いて約6割の人々が社会保障や住宅金融へのアクセスを持っていません。
住宅環境悪化の影響は、それだけではなく、都市構造への損傷、さらには社会的な劣化が進み、これらのニーズに対応する事が重要視されています。
その様な問題に対し、建築学部の仲間と共に取り組んでいます。
彼等と共に1つのプロジェクトに取り組む事により、メキシコ人の感性、社会的背景などを垣間見れ、『ニホン』しか知らなかった自分にとってとても貴重な体験をしています。
在校生へ
僕の場合、3年前バラガンのヒラルディ邸と出会った事が自分の建築人生を大きく変えたと思います。
どのようなタイミングで人生が切り開かれるかわかりません。
海外で生活するに於いて大事な事は、『1人で決める』という事。
些細な日常生活から建築まで全てに於いて1人で選択していかなければいけません。
言い換えると人に頼れない環境があると言うこと。
色々な情報が飛び交う世界で自分らしさを見失わず、自分を見つめ、自分なりに建築を学んで下さい。