2021年2月2日(火)、建築設計学科を中心としたOCTリカレント生21名(希望者)を対象に、講師として倉田 哲郎 先生(株式会社アルファ建築設計事務所 上席部長・前箕面市長)をお招きし、特別講座を実施しました。
倉田先生は大学卒業後、総務省を経て、箕面市長を三期12年勤め、2008年の当選当時は全国で最年少の箕面市長として注目されておりました。
任期満了で退任後は、株式会社アルファ建築設計事務所に入所し、設計業務をなされています。
1,2時限の時間を使って前半は対面講義、後半は質疑応答&ディスカッションが行われました。
~前半 対面講義~
建築にまつわる行政施策として、日本初の立地適正化計画(居住誘導区域・都市機能誘導区域)の策定をされ、都市計画道路の決定プロセス、防災のまちづくりについて事例をリアルに語って頂きました。
まちづくりや都市計画では「未来」に向け想像してリアリティーをもって行う事、今までの常識を捨ててどこまでを想定するかでリアリティーに繋がると力説されました。
また、長年眠ったままの北大阪急行線延伸計画を実行に移した立役者としての苦労の中で、箕面船場阪大前駅においては、PFI(民間の資金と経営能力・技術力を活用し、公共施設等の設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法)による事業展開についての面白話。
箕面萱野駅においては、国道(新御堂筋)の上に掛ける橋を陸橋ではなく、道路(市道)として立体交差であることで許可を取得、また河川を渡る陸橋も2重橋仕様となっているが、下が道路で上はそれの屋根であるとの概念で許可を取得し、発想の転換をした結果であったことの話。
建築設計の仕事は、コンセプトを形にする(決めていたものを具現化する)というものであるが、これは全ての仕事に共通する概念であると締めくくられました。
~後半 質疑応答&ディスカッション~
後半では本校講師の木村貞基先生と吉井歳晴先生も加わり、学生からの質疑応答形式を取りながらディスカッションを行いました。
活発な意見交換の中で今後とも取り組まなければならない課題や情報提供等が行われ、
学生たちにとっても非常に有意義な時間であったと思います。