大工技能学科2年生が毎年取組んでいる「棟上実習」は、今年3月に10期生が卒業した記念に大作「重要文化財・吉島家住宅」の1/2の骨組みを課題としました。
「重要文化財・吉島家住宅」は、岐阜県高山市にあり「飛騨の匠」の名建築として多くの建築家に高い評価を得ています。毎年、2年生の学外実習として1泊2日で白川郷・飛騨高山の木造建築を見学する際に必ず訪れる建物です。10周年の記念に相応しいどころか学生にはかなりの難易度の骨組みで31名全員の総力で取組ました。七夕の日に「棟上」の実習を保護者・関係の方々の見守る中で行いました。完成予定の15:00を1時間半もオーバーしましたが、午後の作業開始から休み時間を取らず(学生たちの熱気で休みを取るタイミングがありませんでした)一気に棟を上げました。
ここに至る作業は、昨年度に三重・奈良県の境に位置する山間の村から丸太を運ぶ事から始まり、2年進級時の春休み課題で「伏図」を描き、4月に実物を見に1泊2日で学外実習を行い、5月のGW明けから刻み作業を行って7月7日(土)の棟上となりました。
詳しく見ると多少間違いもありますが、1年少しの実習の経験しかない2年生達は、本当に頑張ったと思います。この骨組みは、10月からは「卒業制作」の舞台となり、12月には違った顔を見せてくれます。
作業開始を待つ材料。例年の3倍以上の本数になりました。
作業開始。メインの構造体である牛梁(丸太材)5本を組みます。
たくさんの保護者の方々に見守られての作業が続きます。
棟上の瞬間です。