氏名:村上 弘典
学科:建築学科Ⅱ部
内定先企業:須賀工業株式会社
内定職種:施工管理職
——–OCTへの入学前はプロボクサーを目指していたということですが
はい、そうなんです。高校1年からボクシングを始めて、そのまま卒業後もプロを目指して
約5年間ボクシングを続けました。23歳になって人生をしっかり考えるようになった頃、
ちょっと大きなケガをしてしまい、プロの夢を捨てました。
——–なぜ建築の道に
父が左官職人なんです。幼い頃から父の背中をよく見ていたこともあって、
建築の世界が身近にあったんですね。だから、ボクシングに夢中になっていた時も
心のどこかに建築のことが常にありました。
そしてケガをきっかけに思いきって建築の世界に飛び込んだんです。
——–23歳からのスタート、不安はありませんでしたか
もちろんありました。建築への興味はずっとありましたが勉強は全くしていません。
でも、専門学校というその道を目指すための学校で勉強するのだから、
あとは自分がしっかり努力すればやっていけると確信していましたね。
——–夜間部ということで今の生活スタイルは
昼間は学校に求人が来ていた設計事務所でアルバイトをしています。
主に木造住宅を扱う事務所さんで、図面修正や構造計算などをお手伝いしています。
すごく勉強になります。昼は現場で学んで夜は学校で学ぶ。夜間部ならではの強みだと思っています。
いろんな面でキツい時もありますがボクシング時代に比べたら楽なもんです(笑)。
ボクシング時代は昼間はカレー屋さんでアルバイト、その後すぐにトレーニング。試合もあります。
この時はほんとにしんどかった。
——–内定企業は建築設備の設計、施工を行う会社ですが
もともと建築の知識は希薄でしたから、これをやろうっていう強い意志はなかったんです。
建築を勉強しているうちに業界の独自性や、競争原理などの点で設備業界に興味を抱くようになりました。
そして何より、設備がないと建築は機能しません。建築というと意匠やデザインに偏りがちですが、
建築物を作るという意味では設備が要だと思っています。
——–須賀工業さんを選んだ理由はいかがですか
OCT主催の会社説明会が学内で開催されたんです。これに参加しました。
業界最大手の一社である須賀工業さんならではの大きな物件、最先端の技術などに惹かれましたね。
また社風が和気あいあいというか風通しの良い雰囲気だなと思いました。
その須賀工業さんでしっかり現場で力をつけて、近い将来は設計をやりたいと思っています。
——–社会人で再進学を考えている方にメッセージをお願いします
僕自身、建築は全くの素人でした。ひたすら体を動かす毎日から机に向かって勉強するというスタイルに
不安と戸惑いは正直強かったです。でも学校に来てみると周りのみんなも同じような境遇の人ばかり。
自分だけではないという意味で安心感を持ちました。もちろん皆がボクサーではありませんが(笑)。
今の生活で僕が大事していることは“やる時はやる、やらない時はやらない”です。
月曜から金曜まではアルバイトに学校にと建築一色です。全力投球で学びます。
土曜日曜は勉強という意味での建築は頭から外します。自分の時間として遊びに趣味に没頭します。
そんなに肩肘張る必要はありません。自分のペースで集中力をもってやれば大丈夫です。
それと、OCTの授業支援システム「moodle」は本当に役立ちました。予習や復習に最適です。
是非活用してください。
~進路支援室からのメッセージ~
ボクシングをやっていたとは思えない柔らかさと丁寧さが非常に好印象な村上くんです。
(ボクシングをやっている皆さんごめんなさい)
学内での会社説明会の後、人事担当の方から耳元でささやかれました。
「村上くんは是非欲しい」と。
それだけ相手に好印象を与える村上くんですが、建築・設備への思いは非常に強いものを感じます。
また就職に対しても「最高の会社に入る」という強い意志のもと活動に励んでいました。
そんな彼に進路支援室が手助けすることは皆無です。自分自身でしっかり内定を勝ち取りました。
建築学科Ⅱ部の学生たちはほんとうに多彩なメンバーが揃っています。
皆が皆、村上くんの行動力を持っているわけではありません。
でも、いろんな経験を経て建築という道を目指しているその気持は同じ。
そういう意味で就職には非常に強い学科です。
村上くん、ありがとう。