学科紹介 卒業制作
OCT2年目の後期より、授業内で制作していく卒業作品をアーカイブ。
どう考え、答えを導き出したか、そのプロセスが問われる最終課題です。
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大工技能学科和室 格天井八木 正樹
畳の和室の天井部分に、天井板77枚を使った格天井を作りました。天井を見上げると天井板の向きが一枚一枚違う市松張りという張り方をしているので張るのが大変でした。でも、苦労のかいもあって、見た目に美しいものができて満足しています。また、格子は一つひとつ手作業で加工して組んだのですが、mm単位のズレでも全体に影響でてくるので、作製する上で非常に注意を払いました。
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大工技能学科月明かりの床ノ間内山 和哉
和室から床ノ間に照らし出される光が壁に三日月のような形を映すように作ったことから、作品名を「月明かりの床ノ間」にしました。製作にかかった期間は、およそ2ヶ月。気に入っているのは、月の形にデザインした壁部分と丸障子です。とくに月の形の壁は、いかに月らしい丸みを出すかに苦労して作ったので愛着があります。また、月の光を目立たせるために丸太の配置などにもこだわりました。
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大工技能学科火灯窓黒瀬 規公
この和室の窓は「火灯窓」と言い、春の「学外実習」で見て、親方(技能教官)と相談して製作を決めました。「木構造設計製図」で描いた図面の形が気にいったので図を拡大し、ベニヤ板で原寸大の型板を作成。曲線部分を削るのに何種類もの鉋、鑿を使い、1回ではうまく合わず、何度も作り直した部分もあります。内外の壁仕上げが遅れて他の和室制作の友達をハラハラさせたけれど、完成してホッとしています。
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大工技能学科栄山寺 八角堂 組物 S=1/3 模型佐藤 光
奈良県にある栄山寺八角堂の外側に配置されている八本の柱のうち二本と、その上に載っている組み物、隈木を三分の一のスケールで製作しました。実物のものは、釘などの金物を一切使わずに組まれているので、同じように金物を使わずに組み上げました。また本に載っていた図面や写真をもとに作製したのですが、本ではわからない木材の継ぎ方などがあり、それについて他の建物を参考にしました。