建築分野の労働の課題は、高齢化によるリタイア者の増加と若年者の入職意欲の低さである。
若年者の就労推進には長時間労働や過酷な労働環境の改善と賃金アップが重要であるが、それには生産性の向上が必須である。
生産性の向上には設計や建築方法の進化と、就業者個々のスループット増が必要であるが、その解として ICTツールの利活用推進がある。
CADソフトやBIMツールを使うことで正確な図面作成や3Dモデル構築が可能になり、設計や施工において精度やスピードの向上が図れる。
ロボットやプロジェクト管理ツール等の利用で、時間や手間、コストや品質、リスク等をうまく管理することも可能となる。
ICTツールを有効かつ積極的に利活用するためには、まず技術者・技能者のICT リテラシーの向上が求められる。
多くの人が関わるプロジェクトで効果的な建築プロセスを実現するためには、チーム全体の情報共有やコミュニケーションを支援するICT ツールが有効であるが、これもICT リテラシーがベースとなる。
本事業では、BIM ツールの利用を推進する教育プログラム・教材の開発をはじめ、生産性向上に有効なICT ツールの利活用に必要な知識・スキル及びその獲得に前向きなマインドのアップデートと、従業者全員のICTリテラシーの底上げを図るための教育プログラム・教材を開発する。